『公立王国愛知』
この名が示すように、愛知県の高校入試において公立高校を志望する人の人数は、高校進学者全体の3分の2にものぼり、私立高校に進む生徒の約2倍もあります。
2020年度からは私立高校に進学する生徒への就学支援金が開始され、若干勢いは衰えたものの、まだまだ公立志向が強いのが愛知県の特徴です。
今回はそんな愛知県の公立入試の推薦選抜と2023年度から始まる特色選抜について、詳しく見ていきましょう。
推薦選抜
特徴
日程
- 出願 2月1日(水),2日(木)
- 面接 2月6日(月)
- 合格発表 2月8日(水)
ただし、推薦入試には当日の学力試験が課されていないことにより、当日までの勉強を軽んじて怠ってしまう可能性があります。万が一不合格だった場合に一般入試への路線変更はなかなか険しい道のりになってしまいます。あくまで一般入試に向けての保険として利用をするか、または不合格だった場合は私立に進学する。などの選択肢を用意しておいた方が無難かと思われます。
推薦選抜では、第一志望の学校にのみ出願ができ、推薦書と調査書と面接によって合否が決定されます。
推薦枠は普通科で募集人員の10〜15%程度(20%以下)、専門学科で募集人員の30〜45%(50%以下)と言われており、特に上位校では内申点が高いだけでは合格できません。推薦入試で合格を勝ち取るには、生徒個人に学校側から見た魅力が必要です。
推薦基準
各高校が示す推薦基準を満たし、中学校長の推薦を受けた人が出願できます。主な推薦基準は以下のようなものがあります。
- 運動分野において各種大会で優秀な成績を収めた者
- 文化・芸術分野において各種大会・コンクール等で優秀な成績を収めた者
- 生徒会・クラス役員として優れた実績を残した者
- 奉仕活動などを通して地域社会に貢献した者
- 『学習の記録』が優秀な者
- 『恵まれない環境』を克服したもの
特に上位の高校ほど『学習の記録』とは関係のない実績が評価されやすいので、常日頃から意識していく必要があるでしょう。また、一般入試で倍率が高い高校は推薦入試を上手く活用できると良いですね。
一般入試の倍率が高い高校の例(尾張地区)
- 名東高校
- 名古屋西高校
- 中村高校 など
昨年度は新型コロナウィルスの影響で、推薦の基準となる「運動・文化・芸術・奉仕活動等の実績や資格・検定試験等の成績」については、成果獲得に向けた努力のプロセスも評価することができるようにする、との公表がありました。今年度は部活動に大きな制限は現状ありませんので、推薦基準の見直しはされず、例年通りの評価となると思われます。
特色選抜(2023年度入試より導入)
特徴
日程
- 出願 2月1日(水),2日(木)
- 面接 2月6日(月)
- 合格発表 2月8日(水)
2023年度入試からの新しい推薦制度であり、各学校・学科の募集定員の20%までを上限として募集が行われます。将来の進路目標や学習意欲、志望する分野での能力・実績を重視した選考方法です。
選考方法
各学校・学科が選択する「作文、基礎学力検査、プレゼンテーション、実技検査」から1つと、「面接」により合否が決定されます。
各学校・学科名・入学検査の内容・定員についての詳細は下のリンクよりご覧いただけます。
工業科や商業科でのみ実施されるだろうと思われていた特色選抜ですが、一部普通科でも選考が実施されるみたいですね。推薦選抜とは違った選考方法なだけに、対策はなかなか難しいですが、だからこそ狙い目だと考えることもできる。・・・のでしょうか。
まとめ
今回は愛知県公立入試の推薦選抜及び特色選抜について詳しく見てみました。
いずれの選考を受けるにしてもしっかりとした対策が必要であるということと、不合格になり一般入試を受けることになる可能性をきちんとと押さえておきたいところです。
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それではまた別の記事でお会いしましょう!